マレーシア短期留学報告、大学生活編

電子・光機能材料研究室に所属するSさん(修士2年)と私K(学部3年)は、2024年12月22日から12月31日の10日間、国際交流を目的としてUTM(マレーシア工科大学)で短期留学を行いました。私Kがこの貴重な体験を振り返り、「大学生活編」「食事編」「PUDU編」「高砂熱学工業編」の4編のブログに分けてお届けします。これからマレーシア留学を検討している学生の参考になれば幸いです。

今回、私たちはマレーシア工科大学(UTM)とそこに属する学術機関であるマレーシア日本国際工科院(MJIIT)の研究室を訪問しました。MJIITは、日本の教育理念を取り入れた特色あるプログラムを提供しており、現地の学生と日本の技術が融合した研究活動が行われています。滞在中、私たちはその学びの環境や研究内容について直接触れる貴重な体験をすることができました。

1. キャンパス

UTMのクアラルンプールキャンパスは都市部近郊に位置し、広大な敷地を持つキャンパスです。キャンパス内には、飲食店、薬局、スーパー、コンビニ、床屋、コインランドリー、ホテルなど、生活に必要な施設がすべて揃っており、大学内で生活が完結してしまう点に驚きました。

キャンパスの詳細については、以下の記事で詳しく紹介しています!

マレーシア工科大学留学生必見!キャンパス内の便利な施設をご紹介

私たちはUTMのキャンパス内に併設されているホテル「UTM Hotel & Residence」に宿泊しました。日本のホテルとほとんど変わらず、部屋の清掃も行き届いており、快適に過ごすことができました。

キャンパス内で特にお気に入りのショップは、ティースタンドの 「tealive」 です。私は毎回、「Sparkling Passionfruit 3Q」というパッションフルーツジュースにタピオカを加えたドリンクを注文していました。このドリンクがとても美味しく、滞在中の楽しみの一つでした。

2. 研究室見学

留学期間中、私たちは現地で日本人のT先生が赴任されている研究室に所属させていただきました。T先生からは、マレーシアや大学内での生活に関するさまざまなお話を伺いました。特に印象的だったのは、日本人学生と現地の学生の違いについてのエピソードです。日本人学生は時間を守る一方で、現地の学生は比較的時間にルーズであるという点が興味深いものでした。

その後、私たちは研究室内の実験室を見学し、自習スペースへと案内していただきました。この自習スペースは私たちの作業場所として提供され、修士論文の執筆や試験勉強などに集中することができました。静かで落ち着いた環境で作業に没頭できたことは、とてもありがたい経験でした。

3. 授業見学

研究室の先生が担当する制御工学の授業を、1時間の講義を2回にわたって見学させていただきました。講義は、最初に問題プリントが配布され、その問題を解きながら制御工学を学ぶというスタイルで進められていました。授業内容には、PID制御に加えて、状態空間法、動的システム解析、内部制御モデルといった高度なトピックが含まれており、その専門性の高さに驚かされました。また、授業が英語で行われていたため、集中力を維持するのが大変でした。

4. JLCC

大学内には、日本語教室である **JLCC(Japanese Language and Cultural Center)** が併設されています。そこでは、JICA(国際協力機構)の方々が日本語教師として活動しており、私はマレーシアに滞在中の彼らとお話しする機会をいただきました。

JICAの方々は、マレーシアで2年間の生活を送っており、そのゆったりとした生活スタイルに慣れてしまうと、日本の厳格できっちりとした生活にはなかなか戻れないと話されていました。マレーシアでの生活が非常に充実している様子が伝わってきました。

また、JICAの方がおっしゃっていたのは、英語を話す際には「正しい文法」を意識するよりも、「何を伝えたいのか」が重要だということです。正しい文法にこだわりすぎて、内容が伴わなくなることが、日本人にありがちな課題だそうです。この言葉は私にとって新鮮で、英語を使うことへのハードルが一気に下がったように感じました。

5. 英語と異文化マナー

マレーシアでの生活では、日常的に英語を使用しました。難しい英語を使う必要はなく、中学英語レベルの簡単な表現だけでも十分に通用することを実感しました。そのおかげで、海外で生活する際の英語に対するハードルが大きく下がりました。ただし、海外で働く場合には、より高度な英語力が求められることもあるため、海外勤務を目指す方は難しい表現も身につける必要があるでしょう。

海外で生活する最大のメリットの一つは、頻繁に使うフレーズを自然に覚えられることです。私がマレーシアで特に役立ったフレーズは以下の3つです

– Can I have ~ ?
– I’d like to do ~.
– I’m just looking.

これらのフレーズだけでも、さまざまな場面で応用が利きました。英語に不安がある方も、まずはこのような基本的なフレーズを覚えることをお勧めします。

海外で生活する上で、文化やマナーへの理解も欠かせません。例えば、イスラム教では左手は「不浄の手」とされており、左手で物を渡すことは失礼とされています。私も支払いの際、つい左手で紙幣を渡してしまった経験があり、そのたびに反省しました。また、人や物を指さす際、人差し指を使うことは無礼とされており、親指を使うのがマナーです。こうした習慣は頭では理解していても、つい無意識にやってしまうことがあるので注意が必要です。

6. おわりに

いかがだったでしょうか? 現地での生活は非常に有意義なものでした。英語を実際に使うことで実践的なフレーズが身につき、異文化への理解も深まりました。ただし、文化やマナーを守ることの大切さを改めて実感するとともに、自分の無意識の行動を見直す良い機会でもありました。

皆さんも海外に行く際は、現地の文化について事前に調べ、トラブルを避けるよう心がけましょう。また、現地では積極的に外国語を使用し、できるだけ多くのフレーズを身につけてください。重要なのは、「伝えようとする積極的な姿勢」と「何を伝えたいのか」という意識だと感じました。

 

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