マレーシア短期留学報告、食事編
電子・光機能材料研究室に所属するSさん(修士2年)と私K(学部3年)は、2024年12月22日から12月31日の10日間、国際交流を目的としてUTM(マレーシア工科大学)で短期留学を行いました。私Kがこの貴重な体験を振り返り、「大学生活編」「食事編」「PUDU編」「高砂熱学工業編」の4編のブログに分けてお届けします。これからマレーシア留学を検討している学生の参考になれば幸いです。
本記事の「食事編」では、滞在期間中に味わった料理についてご紹介します。
マレーシアは、マレー系、中華系、インド系など多民族が共生する国であり、その文化が反映された多彩で魅力的な料理が楽しめることが特徴です。また、マレーシアはフルーツ大国としても知られており、日本ではなかなかお目にかかれない珍しい果物も数多く販売されています。滞在中、私たちはマレー料理、中華料理、インド料理を中心に楽しみ、さらに「フルーツの王様」として名高いドリアンにも挑戦しました。
1. マレー料理
ココナッツミルクをよく使う料理で、主にイスラム教徒であるマレー人向けの味が特徴です。そのため、料理には豚肉や酒を使用せず、イスラム法に則った「ハラル」の調理法が用いられています。代表的な料理として、サテー、ナシゴレン、ナシレマ、カリアヤムなどが挙げられます。
今回私たちは、マレー人のソウルフードともいえる「ナシレマ」に挑戦しました。ナシレマは、ココナッツミルクで炊いたご飯のことで、トッピングにはキュウリ、揚げた小魚、ゆで卵、ピーナッツ、そして唐辛子をすりつぶして作るサンバルソースが添えられています。ご飯はほんのり甘く、辛みの効いたサンバルソースとの相性が抜群でした!
2. 中華料理
19世紀に渡ってきた中国移民たちにより、マレーシア料理は世界でも稀に見るほど多様性に富んだものとなりました。移民たちの出身地は広東、客家、潮州、福建などさまざまで、それぞれの地域独特の味が加わっています。そのため、一口に「中華料理」といっても多彩なスタイルがあります。特に広東の流れをくむ点心文化は、本場さながらの本格派。現在では、民族の垣根を超えてマレーシア全土で親しまれ、マレーシア独自の発展を遂げた料理も数多く生まれました。代表的な料理には、バクテーやチキンライスなどがあります。また、パンミーやチャークイテオなどの麺料理も豊富で、そのバラエティの広さには目を見張るものがあります。
今回、現地の先生方にホッケンミーパーティーに招待していただきました!福建麺(ホッケンミー)は、中国福建省発祥の焼きそばの一種で、シンガポールやマレーシアをはじめとする地域で広く親しまれている料理です。
3. インド料理
インド料理は、19世紀の英国統治時代に移住してきたインド移民によってマレーシアに伝えられました。特に南インド出身の移民が多かったため、南インドの伝統的なスタイルを受け継いだ料理が広く親しまれています。その代表例が「バナナリーフカレー」で、これはマレーシア各地で気軽に楽しむことができます。その他にも、ロティチャナイ、トーサイ(クレープ状の軽食)、ブリヤニ(スパイスを使った炊き込みご飯)などが人気の料理です。
今回、現地の研究室のT先生から「バナナリーフカレー」をご馳走になりました!バナナリーフカレーは、その名の通りバナナリーフをお皿として使うのが特徴です。バナナリーフを皿として使用する理由は、ヒンズー教の「他人の唾液は不浄」とする考え方に基づいています。このため、綺麗に洗った皿よりも使い捨て可能なバナナリーフを好むという文化的背景があるそうです。
4. フルーツ
私たちはあのフルーツの王様と言われる「ドリアン」に2回挑戦してきました!形がギザギザで強烈なにおいで有名なドリアン、はたしてどんな味なのか……
ドリアン挑戦1回目(ドリアン屋台)
バナナリーフカレーを食べた後、車で走っていると、偶然出会ったドリアン屋台を発見しました。先生たちはその屋台に非常に興奮した様子で、気づけば屋台に入っていました。中に入ると、ガソリンっぽい独特な匂いが漂い、思わずその匂いに驚きました。それから、2玉買って持ち帰ることになり、帰宅途中の車の中はドリアンの匂いで充満していました。
持ち帰ってすぐにドリアンを食べることになりました。T先生が慣れた手つきでドリアンを割り、大量の果肉を取り出しいただきました。ドリアンの中身は、種の周りにある果肉部分を食べるそうで、初めて見るその光景に少し驚きました。
最初はその匂いに少し戸惑いましたが、もう慣れてしまったのか、思ったほど臭くは感じませんでした。しかし、口に入れた瞬間、独特な風味が広がり、最初は戸惑いましたが、その後はクリーミーな味わいに変わり、1口2口と食べ進めるうちに次第に病みつきに…。ドリアン、もしかして美味しいかもしれないと思い始めたこの時点では、まだ半信半疑でした。
ドリアン挑戦2回目(DurianBB Park)
後日、ドリアンの味が忘れられない我々2人は、再びドリアンを求めて「DurianBB Park」というドリアン専門店に足を運びました。店に入ると、ドリアンを模したかわいいキャラクターが出迎えてくれ、その愛らしさに思わず微笑んでしまいました。
そして、いよいよ2回目のドリアン挑戦。食べた瞬間、1回目の記憶が鮮明に蘇ってきました。ああ、これこれ、この味!我々2人はすっかりドリアンの虜になってしまいました。
店内のお土産屋さんでは、ドリアンBBのキャラクターグッズが並んでおり、その可愛さに思わず手に取ってしまいました。ドリアンがこんなに魅力的だとは、最初の挑戦時には想像もしなかったです。
5. おわりに
いかがだったでしょうか。
海外に住むうえで重要なことの一つは、現地の食事が自分の口に合うかどうかだと感じました。本記事では触れていませんが、実際には口に合わなかった料理もいくつかありました。もちろん、日本食もありますが、どうしても割高になってしまうので、結局は現地の食事を食べることになります。幸いにも、マレーシアの食文化は非常に多様で、様々な料理が楽しめます。もし自分の口に合った料理を一つでも見つけることができれば、生活がグッと楽しくなるでしょう。
皆さんももし、海外で長期間滞在することがあれば、現地の料理の中で自分の好物を探してみてください!きっと素晴らしい発見があるはずです。