学術雑誌の編集
先日、学術雑誌の編集を担当したものが出版されました。
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日本包装学会誌
http://www.spstj.jp/publication/index.html
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日本包装学会誌 2021 年 第30 巻 第2 号で、タイトルは”プラスチックの環境問題とイノベーションシフト”にしております。これまで、自身で解説記事を作成することはありましたが、全体を通して解説記事の構成を考えたり、、というのははじめてであり、大変でしたが、非常に貴重な経験ができました。
イノベーションというキーワードは電子システム工学科のメンバーもたくさん聞いていると思います。特に技術系のメンバーですと、各担当において、革新的なヒット製品を開発する、つまり新製品のことなのかと思われると思います。
そうすると、今回のようなプラスチック問題に関して考えると、プラスチックの使用量を削減した製品、生分解性プラスチックのような環境負荷を減らした材料について解説したものかと思われると思います。しかしながら、これらは一つの手法にしか過ぎず、プラスチックの環境問題は、社会問題、報道問題、投資といった企業の経営問題にまで及ぶものです。だからこそ、様々な分野の知り合いにお願いして大局観を養えるような編集記事を組んでいきました。今回、プラスチックの環境問題に関連する①社会問題、②報道問題、③投資といった企業の経営問題、④プラスチック自体の材料問題、⑤最終製品としての取り組み、についての包括的な特集を組みました。
社会人になると、”木を見て森を見る”、大局観を養うことの重要性は上司から指導を受けていることだと思います。大局観を見失わずに、様々なグループで連続的に(シフトしながら)解決に取り組む必要があると考え、タイトルを”プラスチックの環境問題とイノベーションシフト”としています。互いのつながりが相乗効果となってイノベーション力が高まることにつながると思い編集したわけです。ちなみにイノベーションシフトは今回はじめて作りました。造語です。
大学や企業の研究者以外にも、総合コンサルティング会社の経営者だったり、ダイヤモンド社の記者であったりと、学術雑誌にしては少し毛色の違う記事もいれるようにしました。解説記事のようなものや、時には読み物として成立するものがあったり、バラエティーに富む号になったと思います。
今後のプラスチック資源循環戦略を理解する一助となれば幸いです。